製材の工程で大切な木の乾燥。文字どおり水分をとばす工程ですが、なぜ木を乾燥させる必要があるのでしょうか?山に生えている木は、水を豊富に含んでいます。杉やヒノキでは本来の重さに対して含水率200%のものも。これに対して、木建築資材として使われる木材の多くは含水率20%まで乾燥させた乾燥材です。
例えば、乾燥をさせないで建築を進めてしまった場合でも、木材は徐々に乾燥していきます。乾燥が進むと、木材は縮んでしまい、変形してしまうことが多々あります。しっかり乾燥されていない木材を使って家を建ててしまうと、木材の変形によって家の構造全体に歪みがでてしまう可能性があるのです。そのため、住宅資材として使う木材はしっかりと乾燥させた木材でなければならないのです。
乾燥には大きく分けて「天然乾燥」と「人口乾燥」の2種類があります。天然乾燥とはその名のとおり、自然状態で行う乾燥。天然乾燥を行った木材は「天乾材」や「AD(NB)材」と呼ばれます。これに対して人口乾燥は木材を乾燥庫に入れて、湿度等をコントロールして、適切な乾燥を短期間で行うものです。「人乾材」や「KD材」と呼ばれます。